2021/12/17 21:06
今年の展示もこれで最後になりました。
各地での個展や催事にお出かけくださりありがとうございました。
今年も最後は地元笠間の回廊ギャラリー門さんです。
今回の個展では2021年の集大成として檸檬、オリーブ、定番の器類、
花器やピッチャー、陶箱など幅広く揃いました。
また、毎年年末に限定制作しているイヤープレートも加わります。
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今年で5年目になりましたが、始まりはあるお客さまとの会話からでした。
その方は某メーカーのイヤーマグをコレクションしているそうで
中でも人気のある年のものや生産数の少ないものはなかなか市場に出てこないとおっしゃっていました。
そのお話をしたのが2016〜2017年で
うちの工房としてはちょうどアルバイトのスタッフが増え始め、
ちょうど新しいことに挑戦したいなと思っていた頃でした。
定番の器を繰り返し作っていくのがうちのスタイルではありますが
単調な繰り返しにもなりがちです。
何かひとつくらい限定アイテムみたいなものがあってもいいんじゃないか。
新しい技法や今後の展開を示唆するようなものを年に一度でもカタチにすることは
個人作家として普段使わない思考や技法、道具も使ってかなり刺激にもなっています。
イヤープレート制作において毎年心がけていることは普段の制作から一歩出てみること。
最初の年はレリーフの入れ方を変え、非対称の模様を入れました。
この年だけ30客制作、以後50客制作してきました。
2年目は他の作家さんとのコラボレーション。
工房に来ていただき一緒にモノクロの象嵌皿を制作しました。
3年目はイギリスで見たリバティプリントにヒントを得て、
普段のホワイト地ではなく淡いブルーの釉薬を下地として絵皿を制作しました。
昨年は初期の頃に制作していた勿忘草の絵皿を現在の技術で復刻しました。
絵付けにも慣れ、細かなところまで描き込みました。
そして今年は淡いピンクとホワイトのツートンカラーの下地を制作し、春の景色を描きました。
ベースとなるお皿は水引をモチーフとしたすこし動きのあるカタチです。
春の空に咲くイエローのチューリップは子供の頃に見た原風景から。

イヤープレート50客のうち20客は回廊ギャラリー門さんで、
残りの30客はnoocで1月上旬に抽選販売を予定しています。
定番の器と合わせてご覧くださると幸いです。
初日は事前予約でご当選の方のみのご来店、
明後日以降は予約等は必要ありません。
会期は27日まで、どうぞよろしくお願いいたします。

