abe pottery studio nooc

2023/04/17 11:35


新年度に入りました。
年度跨ぎはひたすら制作の日々で、粛々と過ごしていました。
積極的に新しいものを試したり、
技術的な面では私的ブレイクスルーが起こったり、
ここ1,2ヶ月で多少上手くなったような気がします。


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この春で陶芸を初めて18年になります。
きっかけは大学で入った陶芸サークルでした。
あそこが人生における分岐点だったなぁと今は思いますが、
陶芸をこんなにも長く続けられるとは思いもしませんでした。

サークルなので、職にしよう(陶芸家になろう、等)と思って入ってくる人はまずいません。
私自身も同様で、サークルの勧誘をしていた先輩が面白かったから着いていっただけでした。
そしたらそのサークルがまさかの陶芸で、
「まぁまぁいっぺんやってみなよ」的に部室に連れていかれロクロの前に座らされたのでした。

初めてロクロをやった時はその先輩に手助けしてもらいながら
みかんを半分に切ったくらいの小鉢みたいなのを作りました。
その時はそんなに面白いとは思わなかったのですが、
2,3回通ううちに素人なりにすこしづつ上手くなっていきます。

前回みかんだったのが今回はりんごくらいの大きさのが作れるようになって、
全然中心が取れていなかったのがすこしづつ「芯」の概念が分かるようになったり。
GWが終わって本格的に授業がスタートする頃には夢中になっていました。


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昔のように1,2回やったくらいでは劇的に上手くなったりしませんが、
それでもまだまだ伸び代が残されているのは嬉しいことです。
そして陶芸が職になった今は長く続けていくためにはどうすればよいかということも考え続けなくてはいけません。

この春で独立して丸10年を迎えました。
はじめの10年はとにかくこの業界で生き残るために自分なりにがむしゃらにやってきたつもりです。
27歳で独立した若者は37歳に、次の10年を終える頃には47歳になっています。

これからの10年、前半の5年は投資(種まき)の期間になるような気がしています。
私自身の制作においてはこれまで定番としてきたものを見直し、
新しい定番を作っていくための期間と考えています。
工房としては人材面、設備面への投資も予定していますが、
単純に規模を大きくするのではなく、より筋肉質に、、と言いますか。

どれだけの伸び代が備わっているのか、
後半の5年に結実するよう、また1日づつ積み重ねていくのみです。














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