2023/09/11 13:34
こちらでのおしらせが遅くなってしまいましたが...
二年ぶりの阿佐ヶ谷のzakka土の記憶さんでの個展がはじまりました。
初日、二日目とお出かけくださりありがとうございました。
今回は夏の間に作った新作のお皿3型や、ティーポットやカップなどお茶まわりのもの、
花瓶や蓋ものなど幅広く揃えました。


会期は9/16(土)までとなります。
写真に写っている作品の中には既に販売済みのものもあるのですが
今日時点(3日目)で100点くらいは揃っているそうなので
お近くにお出かけの際はお立ち寄りいただけますと幸いです。
どうぞよろしくおねがいいたします。


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最近は個人的には新しいものを作りたい時期でもあります。
ウチでは型で作ることも多いので、反復制作には適しています。
いわゆる「定番」としているものは作り慣れてはいますが、
もちろん自動的に出来上がってくるワケではありません。
型もひとつの形に対して基本的にひとつしかないので、
結局は1客ずつしか作れず、ロクロで挽くほうが確実に早いです。
それでも型を使うのはロクロ成形では作れない形を作るためです。
この「定番」というのが最近すこし重荷になってきたのも感じています。
10年の中で廃盤にしたり、マイナーチェンジしたり
定番の中での代謝はあるのですが、それでもちょっと増えすぎたかもしれません。
お皿やカップ、ボウルだけでも大小合わせると70種くらいの定番があります。
ウチの場合、釉薬をかけて焼いたら終わりではなく、
そこからは工数の多い絵付けの工程が待っています。
新しいものに向かいたいのですが、定番としてきたものも作りたい。
ただ時間は有限なので、思い切って長く定番としてきたものを一部お休みするのも手かなと感じています。
また作りたくなったり、追加の注文等があれば
しまいこんでいた型を引っ張り出してきて作ればいいか...!みたいな。
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実のところは最近、窯が壊れたり(部材が入ってこないので直せない...)、
スタッフも数名減ったりで今後の方針も日々検討しています。
窯はいつかは直るだろうと思っているのですが、人材面は特に重要です。
スタッフがたくさんいればその分できることも増えますが
当然、人件費や社会保険料などの負担は増すので
走り続けるしかない、という感じになります。
2013年に独立して10年。
2021年に法人成りしてからは一層走り続けてきたつもりです。
経営面ではすこしづつ安定し、代表取締役業も3年目。
大きな設備投資もいよいよ、というタイミングですが
すこし疲れも出てくる頃かもしれません。
(私自身、あまりお勤めには向いてないタイプだと自覚があるのですが
自ら会社を作ってしまうという矛盾...。)
悩みなく、常に順風満帆、みたいな人はなかなかいないと思いますが、
限られた資本のなかで、やりたいこと、やるべきこと、そしてやらないことを
もう一度しっかり分類する時期でもあるのかなと思います。
10年のあいだに色々とっ散らかっちゃった感も。
あんまり仕事しごと(変な表現ですが)してもなぁとも思うのですが、
でも今や仕事だし、スタッフはいわゆる弟子とかではなく
一般の応募ルートからやってきた普通の従業員です。
時流にも合わせた待遇・対応も必要。
ちゃんとしている必要があるということです。
私自身は前述のとおり、あまりお勤め向きではないと
私のことを子供の頃から知っている親戚たちは口を揃えて評します。
(「コイツは他とは違う...!」等の特別な意味ではなく、シンプルに自堕落なだけ)
でも私史上、多分いまが一番ちゃんと出来ていると思っているので、
悩みながらも制作と経営と、両輪のバランスをとりながらやっていきたいと思っています。
色々と悩みの多いお年頃です。38歳の初秋。