2025/05/12 10:36
4/29からはじまった今年の陶炎祭が終わりました。
片付けもひと段落し、日常が戻ってきました。
遅くなりましたがお出かけくださりありがとうございました。

出店は8年ぶりとなりましたが、以前出店していた頃を覚えていてくださった方も多く、
何なら新人(2013年の笠間のたまごエリア)の頃から、という方も何名かいらっしゃいました。
新人の頃から数えると12年、そんなに経っていたのか...と改めて時間の流れを感じます。
久しぶりにお会いする同業者の方もそれぞれ一様に歳を重ね、
私もですが皆歳をとったなぁと思うのでした。
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一時は離れていた産地でのイベントですが、
昨秋から復帰し、改めて産地の良さというものも感じています。
普段は各々で制作し、個展やイベント出店のペースもバラバラです。
年に一度、この陶炎祭の時期にしかこの規模で集まることはありません。
今でこそ毎日何十万人もの来場者がある陶炎祭も、
お会いしたこともない先達の焼き物屋さんたちが自らの手で作ってきたものです。
その焼き物屋さんたちが行動しなければおそらく陶炎祭はなかったか、
他産地同様の普通の陶器市が行われていたでしょう。

振り返ってみれば新人の頃からある程度焼き物の仕事が軌道に乗るところまで、
収入面や新しい仕事は陶炎祭で得たものが大きかったです。
まとまった収入で窯や設備を買い、物件を借り、時には急な大きい出費に対応し...と、
恩恵は多分に受けているにも関わらず、産地への恩返しというものは何もしてきませんでした。
幕末の思想家、佐久間象山は
「生まれてから最初の10年は自分のことだけを考え、
10代では家族のこと、20代になったら郷里のこと、
30代では国のことを考え、40代では世界のことを考えよ。」
といったようなことを説いています。
幕末の40代と現代の40代では平均寿命等から鑑みても
人生のスピード感も違うと思うので数字そのままでは当てはまらないかもしれません。
年齢やキャリアが上がるに応じて視野を広く持てるようになれ、ということだと思いますが
生まれ育った高松と第二の故郷になるであろう笠間、
私なりにできる恩返しとは...と考えるきっかけにもなった一週間でした。
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ご来場いただいた皆さま、ありがとうございました。
現状として渋滞だったり、会場内の混雑だったりはどうしてもありますが、
それらを越えてGWの楽しい思い出になっていたらいいなぁと思います。
出店してる側としてはとても楽しい陶炎祭でした。
陶器市ではなく「お祭り」にこだわるのが笠間の良さだと思います。
来年もお祭りを一緒に盛り上げたいと思います。
