2025/05/19 09:47
先日つくばの小匙惣菜店さんのお隣、cosajiさんにて
8年ぶりに石膏型を使ったお皿作りのワークショップをひらきました。

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陶芸というとやはりロクロのイメージが強いかと思いますが、
私自身かれこれ15年ほど、石膏型を使った制作を続けてきました。
元々は私もロクロしかやっていなかったのですが、
大学の陶芸サークルのOBが美濃の陶磁器メーカーに勤めていたことがきっかけとなり型に出会い、
そこからロクロと型の併用というカタチで今も制作しています。
石膏型の一番の魅力はロクロでは挽けないカタチでも作ることができる、
ということに尽きるかと思います。
ロクロは回転体を強固に作るには一番向いているかと思いますが
例えば四角や星型のお皿を作ることには向いていません。
もちろん石膏型は万能ではなく弱点もあり、
一つの型から基本的には一つのカタチ、サイズしか生み出せないというのがあります。
例えばお皿のフチの立ち上がりをすこし抑えたいとき、直径を5mm小さくしたいとき、
いずれも型を初めから作り直さなければいけなくなります。
これはなかなか辛いところです。(型は1日2日ではできないので...)

型と聞くと量産なのかな、と思われることもしばしばありますが、
回転体に限ればロクロのほうが量産には安定していて向いていると思います。
ワークショップにご参加いただいたことがある方は感じていただけたかと思いますが
下準備から工程が多く、ひたすらに手を動かしてやっとひとつ完成する、という感じです。
あと肝心の石膏型そのものも無垢の石膏から削り出し、彫刻刀で加飾を加えた手製のものです。
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ワークショップでは今回はシンプルな四角のお皿を作りました。
スライスした粘土を均して表面を滑らかにし、
型に押し当てて、裏面の高台を作り、最後にサインを入れていただき脱型。
その後フチを整えて、無事工房にお皿達を移動できました。

ここからはこちらの仕事です。
まずは歪みが出ないようゆっくりと全体を乾燥させて、
フチをもう一度整えて、かたつきを取り、素焼きの窯を目指します。
途中の工程はインスタグラムのストーリーズで紹介させて頂こうと思っています。
ご参加くださった20名の皆さま、おつかれさまでした。
難しいところもあったかと思いますが、皆さまじっくりと取り組んでくださいました。
完成までもうしばらくお待ちくださいね。
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cosajiさんではpop upとしてお皿やカップ、ボウル、ティーポットなど100点ほど
小さな個展のようなラインナップで揃っています。
今回cosajiさん別注として卓上薬味入れを作りました。
付属の匙もアカシア材から削り出した拙作のものです。
本体との収まりも確認しながらひとつずつ作りました。
マカロンくらいのサイズの本当にちいさな作品ですが
ちょっと可愛らしいものができました。


すこし作品数が少なくなりましたので明日焼けたばかりのものを追加予定です。
(薬味入れは完売し、追加はありません。)
会期は25日までになります。
お近くにお出かけの際はよかったらお立ち寄りくださいね。
お隣の小匙惣菜店さんのお惣菜ももう何度もいただいたことがありますが
今回はワークショップの合間にまかない付きでした。

私的にはコロッケと蒸し鶏が好きですね〜。
あと写真にはありませんががんもどきも!
搬入からサポートしてくださったcosajiの皆さまもありがとうございました!