abe pottery studio nooc

2025/07/13 10:13


笠間も厳しい暑さが続いていましたがこの数日はすこし涼しいくらい。
作業も一気にしやすくなりました。
個展の追い込みに入り、連日窯焚きです。


+ + + + +


つくばのazumiさんでの個展のおしらせです。
新しい定番として勿忘草のシリーズや、
檸檬、オリーブ、馬などの絵付けのシリーズ、
グレーや黄磁などの釉薬ものをお持ちする予定です。



この週末は絵付けの追い込みです。
時間がかかるのはやっぱり絵付けの工程です。
新作の勿忘草のシリーズではすこしスモーキーなグリーンを使っています。
新しく調合したグリーンで、すこしグレーが入っています。
実は檸檬、オリーブ、勿忘草は全て違ったグリーンを使っています。

どの絵柄でもグリーンの占める割合は結構多くなるので
一番最初に検討するのがどんなグリーンを使うのか、というところです。

今回の勿忘草はベースの釉薬がペールイエローですが、
すこしくすんだ印象にこだわって調合しました。
パキッとしたペールイエローではなく、ほんのりグレーを溶かしたようなニュアンスのある色です。
そこに乗せる絵にもすこしグレーを入れてトーンを合わせています。

日本人である私が作っているので当たり前かもしれませんが、
焼き上がった勿忘草の器からはどこかアジアの雰囲気も感じます。
ここ最近は台湾や中国に行かせてもらう機会もあり、
旅先で見たテキスタイルや建物の装飾など、特に色使いは参考にしています。


+ + + + +


檸檬やオリーブの器はある程度図案というものがあり、
定番としているものは反復していつでも作れるようにしています。

一方で馬や勿忘草など後発の絵柄はあまり図案を決めていません。
シリーズで踏襲する共通のデザインはありますが、すこしおおらかに描いています。
一点ものといえば大げさかもしれませんが、
馬や勿忘草の器は6〜10客くらいを1ロットとして作っているので、
現状では同じようなものはあまり存在せず、
同じカップでもロットごとにカタチも変えています。


+ + + + +


定番を持つ、というのは実は大変な部分もあったりします。
というのは均質なクオリティを保つため、
材料や寸法、釉薬の掛け方、絵付けの仕方、全てをコントロールしないといけません。
半年ぶりに作ったら、前のロットと全然違う寸法になってしまった...ではカッコわるいですからね。

現状は定番を持たない、としている馬や勿忘草はすこし肩の力を抜いて
こんなのはどうかな、と毎回新しいものを提案するようなシリーズにできたらと思っています。
偶然の出会いも楽しんでいただけると幸いです。
写真はカップ&ソーサーの絵付け途中のもの。
まだ顔がありません。




個展|azumi
2025.7.16(水)-26(土)
茨城県つくば市春日3-5-41
※初日は在店させていただきます













newsletter

次回OPENの日程や展示のお知らせなどの最新情報をお届けいたします。