abe pottery studio nooc

2026/09/29 22:55


45Rのなかの別ラインとして、デザイナーの井上保美さんのずっと好きなものを詰め込んだ
「Pâte à chou(パトアシュ)」の別注の器を制作させていただきました。




昨年の秋ごろから構想や試作をスタートしたのですが、
保美さんの好きなものを見せてもらうなかに40年以上前に出会った生地がありました。
それはフランスの古いパジャマ生地で小さな花柄が散りばめてあるものでした。


新しいものを作るとき、まずは土台となる粘土から探します。
焼けたサンプルを持って青山の本社で何度か打ち合わせするなかで
いわゆる白磁に近い、雑味や混じり気の少ないものより、
割と土味のある素朴なものを保美さんは選びました。



その粘土はハッキリ言って特別なものではなく、ごくごくありふれたものなのですが、
合わせた釉薬や絵付けとのマッチングが良かったのか、
手前味噌ですが私も一目見た時にいいなと思いました。
10年後、20年後と経年変化したときの姿が目に浮かぶ感じがしたのです。


絵付けは件のパジャマ生地からヒントをもらって色を作り、
一点ずつ異なる絵付けを施しました。
器の縁取りには保美さんのアイデアで
お洋服のパイピングをイメージした5色のラインを回し、器を引き締めました。



オーバル皿3型とカフェオレボウル3型、
大きめのマグカップとそばちょこサイズのカップ、
合計で8型×パイピングが5色、さらに全て異なる絵付け...とどれも一点ものの器たちです。


+ + + + +


私が器(最近は服とか身の回りのもの全般)を選ぶとき、通底している考え方があって、
「おじいさん(おばあさん)が使っててヘンじゃない感じのもの」です。
短く買い替えていくより、いいものを長く使っていこうとするとこちらも年齢を重ねていきます。
その時にもちゃんと似合うかなぁとか考えるようになりました。
これはここ1,2年の話なのですが...。


今回作らせてもらった器のシリーズには保美さんが「Roussillon(ルシヨン)」と名付けてくれました。
ルシヨンはフランスの小さな村の名前です。
近くで採れる黄土を外壁に塗り、経年変化でピンクっぽく見えるんだそう。


10/2(金)から神楽坂の新潮社soko2階のPâte à chouでご覧いただけます。
おじいさんおばあさんの食卓で、縁が小さく欠けたりしながらも働いていてほしいなと願い作った器です。
















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